| 廊下とは部屋と部屋、或いは建物と建物を繋ぐ連絡用の細い通路をいいます。 廊下は「廊架」から転じたといった説を出している本もありますが、本当の所は明確ではありません。「廊架」の「架」の字は、「掛け渡すとか組立てる」の意があります。「廊」の字だけでは「ろうか、わたどの」などの意味で「下」を必ずしもなくてよいような感じです。「回廊(かいろう」「歩廊(ほろう)」などはよく使うことばです。
建築の世界では、「中廊下(なかろうか)」「片廊下(かたろうか)」の二種類が代表的です。 「中廊下(なかろうか)」は廊下の両側に部屋がある廊下の事で、当然、外気に接する窓などがなく昼間でも照明がいるような暗さができてしまいます。病院とか、ホテル、大きな事務所ビルなどによくみかけます。大体、片廊下の1.2から1.3倍くらい幅をを確保する必要があります。これは、最低限の幅や長さをいくらにするべきかは建築基準法で定められています。
「片廊下」の代表的な建物はマンションや文化住宅などの共同住宅の廊下です。この廊下に面して何軒もの住戸が並んでいるわけです。
マンションや文化住宅などの共同住宅の場合は廊下自体は屋根はあっても、手すり以外には、囲いがなく直接外気に面しています。
これを開放廊下(かいほうろうか)と言います。屋根、壁や窓を設けると建築基準法上の制約がきびしくなるため、殆どが開放廊下になっています。
住宅の場合は、階段の幅と同じ750以上を建築基準法では要求しています。 しかし、建築基準法とは、最低限を定めているに過ぎません。もっと広いのが望ましい訳です。例えば車椅子などの使用には、あと10cmは欲しい処です。
これらの数字は当然、有効寸法(ゆううこうすんぽう)、つまり、何も出っ張りのない、本当に人が障害なく歩け部分をさしています。但し、片廊下のマンションなどには床に雨水の排水溝がありますが、これは含めても良いことになっています。
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