| 本来は、住宅の中にある物置用の部屋のこと。人が中に入って作業ができる程度の空間を持つものです。平安時代に寝殿造りの主屋の端にあった一室で、三方を板で囲まれ出入り用の戸をつけた密室(塗籠(ぬりごめ))が起源とされています。寝室として使われ、衣服や調度品なども収納していました。現在でも、地方では納戸が寝室を意味しているところもあります。
しかし現在では、建築基準法の採光や換気が基準値を満たせない、いわゆる住宅の居室としての法的クリアが難しい部屋を、「納戸」「サービスルーム」「DEN」と表記することが多いようです。これは、間取り上どうしてもデッドスペースのようなところが生じてしまう事を、この様にすり替えたとも言えます。納戸は書斎などとも呼ぶようです。
また、不動産適正取引協議会の定める 『不動産の表示に関する公正競争規約』 によれば、建築基準法による採光基準などを満たさず 『居室』 とすることができない部屋については 『納戸等』 と表示することになっています。
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