| ロックウールと岩綿とはどう違うのか? 答えは、同じものです。呼び方が違うだけです。
「ロック」は「石」ですし、「ウール」は「綿」ですので類推は出来ます。しかし、表現はどちらも頻繁に使われており、非常に面倒臭い。どちらかに強制的に使用を統一することが出来れば、分かり辛さは解消されるのですが。
ロックウールは人造鉱物繊維です。原料は鉄を生産する際に出てくる「高炉スラグ」や、玄武岩などの「天然岩石」で、それらを1,500〜1,600°Cの高温で溶かしたのち、強い遠心力で吹き飛ばすことで繊維状に加工しています。原料が溶けた状態の温度が高いので、ロックウール自体も熱や火に強い特徴を持っています。
ショッピングセンターの駐車場の鉄骨の耐火被覆材として目にすることが多いです。
まず、ロックウールが火に強いという特徴から、板状に成形して断熱材に使用しますが、成形したもの単独でも使えなくは無いのですが、被覆材が無いと自立がし辛い。この為、最終的な仕上げは、覆いが必要となります。ロックウール単体ではあまり利用されません。
C−1 ロックウールボード |
ロックウールボード
| ロックウールボードとはロックウールをそのまま板状に成形したもので、それだけで仕上げ材となるものではありません。一般的には、小口面を除いた片面、或いは両面にに飛散防止の為にフィルムで覆っているものが多い。
壁の中に入れ、仕上げのボードを張るという使い方が一般的です。ロックウールは耐火性能と吸音性能、断熱性に優れた素材です。
| 製品例
〇サイズ:605W×910L 〇厚さ:25,40,50,75,100 〇不燃12.0o、15.0o
●保温・断熱性に優れ、吸音性にも優れます。 軽量で、柔軟性に富んでいるため、取り扱い、加工性に優れます。 耐熱性に優れます。 ●鉄板ダクトの保温・断熱・騒音低減プラント機器の保温・断熱、機械室、電気室の吸音間仕切壁の芯材、耐火区画貫通部の充填材スタジオ・ホールなどの吸音材など。 |
C−2 ロックウール吸音版 |
ソーラートン(吉野石膏) 模様は多種用意されている
| ロックウールを成形した吸音版です。塗装の必要がないので、化粧ボードでもあります。天井材として利用されています。模様は多種に渡りますが、いわゆる「トラバーチン(虫食い)」模様が良く利用されています。
ロックウール吸音板では板が多孔質で出来ているものと穴が開いているものがあります。ここで紹介の右の画像は、吉野石膏の製品で、一般的には、捨て貼り(下地としてボードが貼ってある)の上に釘又は接着剤で貼ります。直貼りも可能なサイズも用意されています。他にも、チヨダウーテの製品も有名です。
| 製品例
〇サイズ9mm×300mm×600mm、12mm×300mm×600mm、15oもある 〇準不燃9.5o、12.0o共に不燃 〇不燃12.0o、15.0o
●学校、ビル、住宅などの内装に多用されている。 ●不燃なので、内装制限に対応できる。 ●吸音性能の他にも断熱性能もある。 ●ホルムアルデヒドなどの吸収分解機能もある。
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画像出典:ロックウールボード(ニチアス MGボード)
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