| 石膏ボード類と記載したのは、一般的に認知されている石膏ボードと言えば黄色い紙を両面に貼り合わせた商品以外にも多様な製品が存在するからです。
例えば仕上げのエンボス(表面に凹凸を付けた物)、色合い、模様などに様々な製品が存在しています。それらを知る時、「あ、これも石膏ボードの一種だったのか」と驚くことにもなるでしょう。
そこで、このページでは多用な石膏ボード類の主だったものを紹介していきます。 なお、メーカーにより呼称が異なっているものでも、その製品の構成や製造では同一であるものもあり、個別製品の掲載は極力控える様にしておりますが、例として上げる画像の出典ではこの限りにありません。
石膏ボードは歴史が古く、また加工など扱いやすい点から多種の製品があります。近年ではホルムアルデヒド吸着分解と言った機能の商品も出ています。これらは主に被覆している紙にその機能を持たせたもののようです。
なお、石膏製品はリサイクルが可能であり、今後の利用は更に増えて行くものと推察します。
下に、代表的な石膏ボードの主だった種類を取り上げ紹介します。出来る限り詳細に紹介したいため、定期的に加筆、修正を行います。
A−1 石膏ボード標準品(GB−R) |
石膏ボード標準品(GB−R)
| 石膏ボードの代名詞と言えばこれに当る。黄色い色の紙に覆われた板状で、ホームセンターでもよく見かける内装材。
アメリカより伝わった商品で、現在でもアメリカやカナダでも多用されている。
内壁・天井に最も多く使われている建築材料で、ペイント塗装、クロス張り仕上げの下地材として使われている。
| 製品例
〇サイズ900o×1800o、910 × 2,420mm、910 × 2,730mm 〇準不燃9.5o 〇不燃12.0o、15.0o 〇重さ9.5oで28.8s、12.5oで37.8s
●宅や学校、ビル、住宅などの殆の建物の内装下地に多用されている。 ●住宅の造作用、家具用など幅広い用途。 ●派生品として、ホルムアルデヒド吸収分解、抗ウィスル性能品など。
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A−2 シージング石膏ボード(GB−S) |
シージング石膏ボード(GB−S)
| 防水や耐水性の石膏ボードです。これをはシージング石膏ボードと呼ばれる。なお、シージングは下地板の意で防水とは直接関係のない言葉。
ボードの両面の原紙および芯のせっこうに防水処理を施したもの。湿度、温度による伸縮、変形が少ないので、「アバレのない下地」としてタイル接着工法をはじめ、各種下地として優れている。
台所や学校、洗面所などの室内の壁、天井の下地材などの用途で使われている。
| 製品例
〇サイズ910o×1800o・2420o・2730o・3030o及び1200o×2420o。 〇厚さ、9.5o、12.5o、15o、16o。 〇色は識別しやすいように青緑色。 〇準不燃に総て適合 〇不燃12..5o以上では不燃材料もあり。 〇重さーー
●準不燃。不燃タイプもあり。 ●外壁下見板、屋根下地、洗面所、台所等の下地材。 ●水がかりに場所に使用される。
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A−3 強化石膏ボード(GB−F) |
強化石膏ボー(GB−F)
| 石膏の芯に無機質繊維材料を加えて耐火性能を強化したボード。
大型高層建築物で、建築基準法に定められた防火区画を構成する耐火壁構造(耐火1時間)や、準耐火壁・天井に使用される。
この場合は、複数枚を重ね合わせて構成されている。
| 製品例
〇サイズ600oと910oは1820o・2420o・2730o・3640o。1210×2420o。 〇厚さ、12.5o、15o、16o、18o、21o。 〇不燃材にすべて適合。防炎性も適合している。 〇面はサンドベージュ色、裏面はグレー色の紙を使用しているものが多い。
●防火構造、準耐火構造、耐火構造材料として使用されている。
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A−5 石膏ラスボード(GB−L) |
ラスボード(GB−L)
| 石膏ラスラスボ-ドは、住宅和室の塗り壁用の下地材せっこうボ−ドに半貫通の型押しした標準厚さ7mmでプラスタ−塗りに最適化された石膏ボ−ド。ニューラスボードとよばれてい。
プラスタ−塗り下地として最適であり、910mm×1820mmの大きさが標準で、大板なので目地が少なく施工も容易、日本壁(繊維壁、京壁、漆喰)仕上げによく使用される。
| 製品例
〇厚さ:7o(型押し)、平ラスボード(型押し無し)で7oと9oがある。 〇サイズ910o×1820o・2420oの2種類。 〇不燃の認定のためには型押しのない部分より8o以上のプラスター塗りを要する。
●石膏ラスボード+石膏プラスター塗りで防火材料と不燃材料に適合。
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下表の化粧石膏ボード(GB−D)を二つに分けていますが、同じ種類です。天井で使用される場合と壁で使用される場合では、仕上げやサイズに大きな違いがあるため
また、ジプトーンとトラバーチンは非常に有名な製品であるため敢えて分けています。どちらも製品名で内容に差はありません。有名であるがゆえに名前が先行して、化粧石膏ボード(GB−D)である事の認識はされにくくなっています。
A−4-1 化粧石膏ボード(GB−D) |
化粧石膏ボー(GB−D) 主に天井と壁仕上げ
| 表面強度も充分な色々な壁紙調のポリプロピレンシートをラミネート加工したボード。
壁紙の後施工がないので、簡易な事務所や展示場など仮設の内装にもっとも向いている。
化粧とはそれが仕上がりであるという意味。ペンキ塗りとかクロス貼りなどをする必要がない。
| 製品例
〇サイズ(和室向き天井)440o×1820o・2420o・2730o・3640o。 〇サイズ(壁用)606o×2420、910o×1820o・2420o・2730o。 〇厚さ9.5oと12.5o。 〇準不燃9.5.0o。9.5oと12.5oの一部に不燃材料の認定されたものがある。
●和室の天井、簡易な展示場や事務所の壁の仕上げ材として。
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A−4-2 化粧石膏ボード(GB−D) ジプトーン、トラバーチン |
化粧石膏ボード(GB−D) 天井仕上げ トラバーチンは虫食いの意
| ジプトーンとトラバーチンは天井材で化粧石膏ボードの一種です。通常の天井の施工で必要なプラスターボード・パテ・ビニールクロスが一つになっているため、施工費用が安く、工期も短縮できる。
トラバーチン模様は単なるデザインというだけでなく、「ビスが見えにくい」「吸音性が高まる」という機能的なメリットにもつながっている。
| 製品例
〇サイズ(洋室向き)455o×910o・1820o 〇〇厚さ9.5oと12.5o。 〇準不燃9.5.0o。9.5oと12.5oの一部に不燃材料の認定されたものがある。
●広く住宅の洋室、事務所、病院、物販なで広範な建築物での天井の仕上材
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A−7 吸音天井ボード(GB−P) |
吸音天井ボード(GB−P)
| 石膏ボードに整列に小孔(径6o@22o)をあけて、中・低音に優れた吸音効果を発揮する。穴は貫通している。
特に指定が無ければ、裏面に不燃性のシートを張るのが一般的な使用方法。
| 製品例
〇サイズ910o×1820o、910o×910o、910o×1820o 〇厚さ9.5o、12.5o。 〇不燃性シートで裏張りを行ったものは準不燃材。それ以外の裏張り有り無しいずれも防火材料とならない。
●吸音性能要求の天井材、壁材。 ●現場にて塗装が必要。 ●病院、学校など幅広く使用される。
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画像出典:吉野石膏株式会社
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