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 W-Wallet 廊下

1. 廊下の種類と長短所
 @片廊下

2. 廊下の種類と長短所
 A中廊下

3. 廊下が建築基準法
 の適用を受ける範囲

4. 法的必要寸法

5. 渡り廊下がつなぐ2棟
  を別棟とする件

      
 1. 廊下の種類と長短所 @片廊下

 廊下(ろうか)とは、今更ですが部屋と部屋、或いは建物と建物を繋ぐ連絡用の細い通路をいいます。廊下の中には、@片廊下、A中廊下、B渡り廊下の3種類に分類できます。


 さて、このページでは、上記の内の「@片廊下」に関する代表的なものをあげてみましょう。そして、次のページで「A中廊下」「Bわたり廊下」を上げ、それ以降のページでは、廊下に関する建築基準法関連法規の解説をします。

まず、@片廊下について。片廊下は次の二種類があります。

 @-1 片廊下(かたろうか)(開放型)
 @-2 片廊下(かたろうか)(閉鎖型)

 以下にその特長や長短所を見ていきます。


  @-1 片廊下(開放型)の特徴

 これは、片廊下で住戸と反対側、つまり手すり側が外気に開放されているタイプで、マンションでは、非常に多く見かけます。開放型としているのは、窓などがなく、いわば軒下のように常に外気に接しているという意味です。

   その代表例が左の画像です。もっとも一般的に見かける例です。その中でも、廊下の外側は、手すりを除いて、開放されています。

 避難施設である廊下が、外気に開放されているといることから、煙に巻かれず、避難上非常に有利です。従って様々な廊下としての規制の緩和が認められています。

 また、片廊下で開放廊下であることは、避難関連の工事費の軽減に及びますので、非常に多く利用された廊下形式です。


  @-1 片廊下(開放型)の長所

@ 廊下は開放的で通気性が良い
A 廊下や玄関側の部屋にも日差しが入る
B 玄関前に傘立てや自転車を置ける場合がある
C 災害時に救助・避難経路を確保しやすい

 片廊下(開放型の長所の解説
@
 廊下は開放されているので、通気性が良い

廊下自体が外気に直接開放されているので、通気性が良い。また、廊下側に面し
ての窓を設けても、外気を取り入れることができ、住戸も通気性がよくなります。

A
 廊下や玄関がわに日差しが入る

隣接の建物や日差しの加減にもよるが、日差しが直接入る良さがあります。

B
 幼児の自転車などが置ける場合もある(マンションの場合)
駐輪場より盗難の可能性が低くなります。ただ避難経路としての廊下の障害物としての問題もあるので、廊下に置くことが可能かどうかは管理規約などに従うようにします。基本的に、許されないと考えておくべきです。

C
 災害時に、救助や避難経路を確保しやすい

直接外気に開放されているので、火災の発生や災害時などで煙に巻かれにくく、避難もしやすい。



  @-1 片廊下(開放型)の短所

@ 上層階は風が強い
A 雨や雪が入り込んでくる
B 低層階だと外から出入りの様子が見える
C 玄関を出るといきなり暑い・寒い

 片廊下(開放型)の短所の解説
@
 上層階は風が強い

廊下自体が外気に直接開放されているので、上層階の廊下は、地上階のそよ風
も強風に近いものとなり勝ちです。そういう意味からも、最近の超高層のマンション
は中廊下が多くなっているのかも知れません。風が強いのは、髪は乱れる、帽子
が飛ばされそうになるといったことで、好ましくはありません。

A
 雨や雪が入り込んでくる

外気と触れ合っている影響で、廊下に雨や雪が入り込んできます。豪雨の際は、廊下でも傘を差さないと濡れてしまいます。また、これによって、、廊下は滑りやすいので、床のすべり止めや防水仕様が必要になります。排水溝やドレン、竪樋なども必要になります。

また、風が強いと住戸の玄関を開けてお部屋の中まで入り込んでくることもあります。これには、カーテンをかけたり網戸を付けるなどの対策が考えられます。

B
 低層階だと出入りの様子が見える

これは勿論、同じ建物や同じ階の人の目には、当然さらされます。が、不特定多数の人ではありません。低層階だと、出入りの様子が不特定多数の人の目に着くことがあり、抵抗感があることは否めません。

C
 玄関を出るといきなり暑い・寒い

外出するために玄関から出ると、遅かれ早かれ暑かったり、寒かったりすることになりますが、片廊下では、廊下に出るといきなり、日差しや風がのきつくなりやすい。上階では地上階に比べてその影響さらに強くでます。


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  @-2 片廊下(閉鎖型)の特徴

 上の開放型に対して閉鎖型です。閉鎖型というのは、外気に開放されていないという意味あいで付けたものです。


 
 小中学校やリゾート地の宿泊施設などの廊下で見かけるのがこの片廊下です。開放型の廊下に対して、こちらは開放型の廊下の手すり部分に、ガラスの入ったサッシなどでできており、開放されていません。

 使用上、室内としての機能が必要であったり、児童や客の転落などの防止もあり、開放となっていません。

 上の外部側が開放となった廊下と違い、廊下として建築基準法関連で緩和される点が遥かに少なくなっています。


  @-1 片廊下(閉鎖型)の長所

@ 廊下は外気と遮断されており、その影響をうけない

A 外気側にガラスサッシを入れれば、廊下や廊下側の部屋が
   あっても 日差しが入る

B 昼間は、自然の光で照明が不要であることが多い

C 閉鎖された廊下にガラスサッシがあると、閉塞感がなく違和感もない

D 開放型廊下に比べて防犯性がよい


 片廊下(閉鎖型)の長所の解説
@
 廊下は外気と遮断されており、天候の影響をうけない

廊下自体が外気に直接接していないため、風雨や雪などの天候に影響を受けま
せん。

A
 外気側にガラスサッシを入れれば、廊下や玄関側の
 部屋にも日差しが入る

 片廊下の外気側の壁にガラス入りのサッシを設けると、廊下側の部屋を設けても、日差しを取り入れることが出来ます。

B
 昼間は、自然の光で照明が不要であることが多い

 片廊下の外気側の壁にガラス入りのサッシを設けると、昼間には光を取り込めて、余程の曇り以外は照明の必要がありません。

C
 閉鎖された廊下にガラスサッシがあると、閉塞感がない

 片廊下の外気側の壁にガラス入りのサッシがあると、昼間には外部の景色が見え閉塞感が生しにくくなります。

D
 開放型廊下に比べ防犯性がよい

 片廊下の外気側の壁やサッシを設けるため、防犯性は向上します。



  @-1 片廊下(閉鎖型)の短所

@ 避難には開放型より困難が生じやすい

A 開放型より、全体の建築や建築設備費のコストが上がる


 片廊下(閉鎖型)の短所の解説
@
 避難には開放型より困難が生じやすい

 開放型の廊下に比べて、火災時などの災害時に避難がしにくくなりがちです。そ
の分、内装の不燃化や、避難設備を常備する必要があります。

C
 開放型より、全体の建築や建築設備費の
 コストが上がる

 上記@に関連して、建築や設備に初期投資とランニングコストが上がります。


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